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「オンラインマガジンべんべん」様から取材を受けました

「オンラインマガジンべんべん」社が私ども糀屋三郎右衛門のみそづくりのの取材に来て頂き、掲載して頂きました。そのときの記事をご紹介いたします。また、「オンラインマガジンべんべん」様のご厚意により記事内容をそのまま引用させて頂くことが出来ました。ありがとうございました。

「昔の人はこんなにおいしい味噌、食べてたんですね」と客の声

住宅街を歩いていくと、ぷーんと味噌の香りがしてくる。30メートル先の一角に「昔みそ」の看板。昔ながらの、手づくりの製法で味噌をつくっている(天然醸造)糀屋三郎右衛門の工場だ。
近づくにつれて、香りが強くなる。取材当日は仕込みの最中とあって、蒸し上がった大豆の甘い匂いもした。まず、嗅覚から食欲を刺激される。
仕込みは、家族総出の流れ作業で進められていく。ちょうど見学に来ていた近隣の小学校の子供たち(給食で、糀屋三郎右衛門の味噌をいつも食べている子供たち)に混ざって、まずは製造工程を見せていただいた。

大豆を蒸すところからそれは始まる。蒸し方、煮方はつくる味噌によっても違い、見学したときには白い味噌を仕込んでいる最中で、水煮してアク抜きした大豆を、さらに圧力釜で蒸す。蒸しあがった大豆は、人の手で扇風機の風にさらされ、冷まされる。そして漉し機で絞られ、あらかじめつくっておいた「糀(こうじ)」、塩、タネ味噌と合わせられ、よく撹拌された後、秋田杉の大樽に移される。

大豆を蒸すまでは、ある程度まとめて作業が進むが、それから先は小分けして作業を繰り返すので少ない人手が入れ替わり、立ち替わり、流れるように仕込んでいく。行程そのものはとてもシンプルだが、ほとんどが人の手で行われるのを見ていて、重労働だということが分かった。蒸した大豆の熱気は強い。猛暑の頃を思うだけでめまいがするほどだ。

しかし、「毎日、食べるものだから余計なものは一切加えず、すべて手づくり。昔の人が食べていたのと同じように美味しい味噌を食べてもらいたい」という一念で、製法は変えないと店主の辻田紀代志さんは話す。

好奇心の目輝かす子供たちと一緒に工場見学

糀屋三郎右衛門の味噌の特徴は、その深い味あると辻田さん。
「舐めるとジュワーっと唾液がにじみ出てくる」と、旨さに絶対の自信をもつ。実際に、うまみ成分が多いので味噌汁にしても、料理に使ってもさらっとしている。味噌のうまみ成分は水溶性だから沈殿したり、どろっとする味噌は風味が少ないのだそうだ。

また、同店のように最初から「減塩で味噌を仕込む」技術はほかにはない。よく売られている減塩味噌はふつうにつくった味噌に新しい糀を混ぜることによって塩分の含有率を下げているのだという。でき上がりに馴染んでいない新しい糀を合わせると味噌の風味は変わってしまう。

辻田さんは25年前、世の中がまだ誰も「減塩」に注目していなかった頃から研究を重ね、14%、12%、9%と徐々に減塩に成功した(一般的に売られているものは13%前後ぐらい)。

味噌の善し悪しを決めるという「糀」も世界一の自負がある。冬季には糀づくりに忙しく(糀も人気商品なのだ)、つくるそばから売れてしまい、「自分のところの味噌を仕込む分の糀が残らない」と笑う。

その糀を大豆と同量使って味噌を仕込む。「一般的には、大豆1に対して、糀0.6ぐらいの割合で仕込むところが多いようです。でもそれでは昔、農家が自分の家で食べるためにつくったようなうまい味噌はできない。昭和30年代に米処(茨城県稲敷郡)の農家の自家製味噌を食べ歩いて、それを実感して以来、この1対1の配合でやっている」とも。
生きている糀のために室は、温度・湿度を一定に保つことのできる大谷石でできている。大樽とともに、糀屋三郎右衛門の宝だ。
言うまでもないが、味噌を白くする漂白剤や、防カビ剤などの薬品は一切使っていない(怖いことだが、これらの薬品が使われている商品もほかでは売られている)。

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